ランドセルも背負ってないような小さい頃から知っている曲で、それは非常に技術を必要とする難しい曲で、ずっと弾きたいと思っていた曲で、そして一度は挑戦するも弾きこなせなかった曲。
誰しもが多分どこかで聞いたことがある曲で、多くの人にとって、曲名は知らないまま頭に残っている曲で、そして一度だって自分で弾こうなどとは考えない曲。
それは、サラサーテの「ツィゴイネルワイゼン」。
それは、憧れであって今は悠遠なる彼方に。
一番上手に弾く事ができた社会人になる少し前の自分でも、メンデルスゾーンの「ヴァイオリン協奏曲第1楽章」を弾くのが精一杯だった。
今では九九の勉強を始める前には弾くことができた、ボッケリーニの「メヌエット」すら弾く事に苦労してしまう。
長く楽器を使わなかった自分の手は、まともな音を出せる手では無くなっていて、指と感覚がバラバラになってしまった。
今から少しづつ練習したとしても辿りつけるか解らない。
それでも、一度は弾いてみたいという思いがある。
今でもある。
また手にとってみようと思う。
始めてみようと思う。
その覚悟の為に、ここに書いてみた。
自転車の補助輪をつけていた頃から、成人するまで、終わらずにやっていた趣味は、ゲームとバイオリンしかないんだ。




悠遠なるツィゴイネル