世俗: 2007年5月アーカイブ

記憶2

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記憶喪失って言葉がある。
例えば、長年連れ添った人がいて、その人から自分の記憶が消えてしまう。
その人はその人だけど、もう自分と共に生きた事を覚えてない。
人格さえも、以前と変わってきているように思える。
それは、今でもその人だって言えるのだろうか。

人とは、身体なのか、精神なのかって考える。
肉体に傷が付いてしまっても、年をとって面影を失ってしまっても、精神健在であれば、きっとその人だって思える。
じゃあ、肉体は変わらず、精神が変わってしまったら、それは、その人だって思えるのかどうかと言われたら解らない。

たとえば記憶を失っていたとしても、外見や性格や癖みたいなものが変わっていない人、それが恋人だったとしたら、それは本人だと思えるかもしれない。
むしろ、都合の悪い事を、忘れてくれてほっとするかもしれない。
だけど、今までの自分を忘れてしまわれて、悲しいと思うことが多いだろう。
それまでの自分は、その恋人の中には存在しなくなっていて、その恋人は別の人間になってしまったと感じるのではないだろうか。

死んでしまった人の精神は、その肉体には存在しなくなる。
だけど、その肉体は本人であって、他の誰のものでもない。
また、その人の言葉や心は、また別の人の心で生きるかもしれない。
だけど、その別に人の心の中の精神は、もうその人のものなのではないだろうか。

人とは、肉体なのか、精神なのか。
それは、記憶によって作られる偶像なのか。

記憶

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一番最初の記憶ってのは、なんだったかと考える。

幼稚園の入園式の事は覚えてる。
入り口でチャリに轢かれそうになった。
自分としては完璧に避けたつもりだったので、実際怪我とかはしてない。
3歳と8ヶ月ぐらいの時の記憶はあるってことだ。

そのちょっと前にバイオリンを始めてる。
初回のレッスンで、ラミレソの音を聞いて、それで音の高さを習得した事を覚えてる。
その音をずーと覚えてて、楽器のチューニングも耳でやってたから、そんときに絶対音感というものを習得したってことになる。
最近は、ちょっとずれてるけど、7年も楽器弾いてなきゃね。
といっても、正しい音程の楽器であれば、ちゃんとわかる。(安い電子楽器はズレまくってるから、音階を聴いて把握しないと、半音ずれる。)

その半年ぐらい前に、兄が既に同じ幼稚園に行ってて、その祭りに行った記憶はある。
水風船釣りとか、そういうのをやって、できなくてブチ切れたりしたような気がする。サービスで貰ったかどうかは覚えてないけど、帰りには手に持っていた。
入園者だけにジュースが渡されて、それが貰えなかったからブチ切れた気がする。
なんか良く解らないけど誰かがくれて、満足したのだけど、どうやら周りの人間が気を使って、貰えたらしい。
という事は、3歳になった頃の記憶はあるってことだ。

初めてかどうかは知らないけど、金を渡された時の記憶はある。
祖父の家で、兄だけがアイスを食していたのに、ブチ切れて「兄も買ってきたから、自分で買って来い」となって100円を渡された。
近くの店に行って、アイスを覗いた所、50円のアイスしかなかった。
おつりという概念を知らなかったので、「100円じゃ余ってしまってもったいない。この世の中なんて不便なんだ」と思い、アイスを2本買ってきた。
帰ってから、「兄はちゃんとお釣りを貰って来た」と言われ、初めてお釣りというものを知った。
その幼稚園に入る前の自分は、お釣りは知らなかったけど、50円が二つで100円という事は知っていたらしい。

自分の記憶にある自分は、最初から日本語を全て理解していたつもりだったし、お金の計算も簡単なものなら、出来ていた。
右と左は理解してなかったけど。
そんな自分が英語が未だに理解できないのは、なんでだろう。

自分の最初の記憶は何なんだろうって考えたけど、それはあいまいすぎて覚えてない。
ただ、どうにも天才だったことは確かなようだ。
3歳児ってのは大人から見ると、そんな事を考えているようには見えないけど、記憶をたどっていくと、そんなものなんだと思う。

そしてその最初の記憶のもっと前、その意識はどこにあったのだろう。
何も無かったのか、それとも、別の生物として人間として、ちょうど死ぬ所だったのか。
前世があるって信じてるわけじゃないけど、この意識が消えたときは、ほんとどこに行くんだろ。

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